丸紅(8002)決算発表(2020年3月期)

2020年5月26日日本株, 決算速報, 高配当

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丸紅とは日本7大商社のうちの一つで株価が600円未満かつ、高配当銘柄として投資家の間で非常に人気の銘柄です。

今回は、こちらの丸紅が決算発表を行なったので決算内容を見ていきたいと思います。

また、今回の画像は全て下記の丸紅会社HPより引用しています。

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2020年3月決算サマリー

丸紅の決算は予想通り大幅な減益となりました。

ただ、これは3/25に公表されたプレリリースとほぼ同額の減益発表だったので大きなサプライズではないですね。

丸紅ホルダーの中では周知の事実だったと思います。

また、今回の減益した理由として丸紅は下記のコメントを残しています。

当連結会計年度の経済環境を概観しますと、年度のはじめより、先進国や中国の景気減速に加え、米中通商摩擦の継続による景況感の悪化から多くの新興国でも景気減速が続きました。これを受けて米国をはじめ各国で金融緩和が行われたことに加え、12月に米中通商協議が部分合意さ
れると、一時的に更なる景況感の悪化は回避されました。
しかし、年明け以降、中国から世界に新型コロナウイルスの感染が広がると、世界各地で外出制限などの感染拡大防止策が講じられました。その結果、各国の経済活動が大幅に制限され、世界経済の急激な縮小、金融市場の混乱、一次産品価格の下落が生じました。特に原油価格は移動
制限と景気悪化に伴う需要減少懸念に加え、OPECプラスの協調減産協議決裂により急落しました。また銅価格は世界消費量の半分を占める中国需要の減少懸念や自動車生産の相次ぐ停止などが嫌気され下落しました。かかる状況下、各国政府・中銀は家計・企業・金融市場を支えるため、かつてない規模の財政出動を含むあらゆる政策手段の総動員に踏み切りました。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/8002/tdnet/1822749/00.pdf

簡単に要約すると、米中貿易摩擦・コロナ・原油価格の暴落は非常に大きなダメージを残したと記載されています。

そのため、上記の問題が解消しない限り丸紅の業績は回復が難しそうです。

セグメント別の業績は?

上記からわかるように全てのセグメントの2019年度の純利益は2018年度と比較して減少しています。

特に目立つのはアグリ事業とエネルギー事業です。

それぞれの減益理由としては下記のコメントを残しています。

アグリ事業について

売上総利益は、天候不順及び肥料市況悪化に伴うGavilonの減益等により、前連結会計年度比160億円(8.7%)減益の1,691億円となり、営業利益は、前連結会計年度比159億円(36.9%)減益の272億円となりました。また、前連結会計年度に減損損失を計上した米国西海岸穀物輸出事業投資について、事業環境悪化に伴い将来事業計画を見直した結果、当連結会計年度においても、持分法による投資損益として減損損失を計上しました。これらに加えて、Gavilon穀物事業の買収に伴い認識したのれん・無形資産等の減損損失及びGavilonの欧州(イタリア・スペイン)向け取引における不適切な処理に起因する過年度決算修正に伴う損失により、当期利益は、前連結会計年度比777億円(-%)悪化の771億円(損失)となりました。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/8002/tdnet/1822749/00.pdf

エネルギー事業について

売上総利益は、石油・ガス開発事業における原油・ガス価格の下落等及び石油・ガストレーディング事業の減益により、前連結会計年度比177億円(32.2%)減益の373億円となり、営業利益は、前連結会計年度比167億円(83.3%)減益の33億円となりました。持分法による投資損益は、パプアニューギニアにおけるLNG事業投資の減損損失等により、前連結会計年度比142億円(-%)悪化の132億円(損失)となりました。これらに加えて、米国メキシコ湾石油・ガス開発事業における固定資産の減損損失、英領北海石油・ガス開発事業における固定資産の減損損失及び繰延税金資産の取り崩し等により、当期利益は、前連結会計年度比1,760億円(-%)悪化の1,493億円(損失)となりました。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/8002/tdnet/1822749/00.pdf

アグリ事業に関しては一過性損失の額が大きく見えるので今年度は問題は業績が回復するように見えます。

ただ、一方エネルギー事業については固定資産の減損損失および繰延税金資産の取り崩し等の影響があるため、今後の業績回復も大変そうに見えます。

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2021年3月期の決算予想は?

丸紅の2020年度の決算の見通しも発表されています。

純利益、実態純利益共に2019年度と比較して約半分の値になっています。

理由としては上記にも記載されているように、新型コロナウイルス影響が大きく、収束を迎えるにも多大な時間がかかると予想しています。

そのため、コロナが収束しない限り丸紅の業績が回復するのは厳しそうです。

正直、丸紅にとっては非常に厳しい決算内容であったと思います。

丸紅の配当金は?

2019年度の配当金は35円で予定通りです。

ですが、残念ながら2020年度は配当金が15円の予想で20円の減配です。

正直この減配はしょうがないですね。ここまで、業績が悪化すれば減配はさせられません。

ただ、逆に三井物産も同じくらいげ業績が悪化していますが、配当金は80円の下限を設定して減配は実施していません。

正直、この辺りは企業の力の違いが見て取れますね。

私も配当狙いで株を買うなら間違いなく三井物産を選びます。

株主還元の方針は?

上記では配当性向が25%以上を維持し2020年度の年間配当金は15円を下限としています。

下限値を設定してくれるのは嬉しいですね。

ただ、現在の株価は471円なので配当利回りは3.18%です。

正直、配当利回りとしては悪くはないですが7大商社と比較すると低く見えます。

今後に期待ですね!

また、一つ驚いたことがあるのですが、株主還元の方針において自己株式の取得は実施しないとあります。

正直、なぜこれをわざわざ宣言するのでしょうか?ある意味、真面目な企業といのが見て取れます笑

正直私としては、株価がこんな下がってるので自己株式取得してよと思いました。

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まとめ

GOOD

・2019年度配当金は予定通り35円

BAD

・2019年度純利益は△1975億円
・2020年度純利益は1000億円
・2020年度配当金は15円を下限

正直、個人的に丸紅の決算は他の商社と比べても芳しくない決算内容でした。

業績・配当金・株価全てが右肩下がりで、ある意味悪材料は全て出尽くした感があります。

なので、あとは株価が上がっていくだけかと思いますが、アフターコロナの影響が今後世界経済にどのようなインパクトを与えるのかが不明なので今はあまり投資しない方が良いかもしれません。

このほかにも双日、三井物産、豊田通商の決算分析を行なったのでよろしければ参照して見てください。

もし他に気になることがありましたら各自四季報や決算速報を参照して調べて見てください。

以上!!!

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